【フランス】大学や指導教授の探し方、連絡方法について留学希望者(文系)の質問に答える

【フランス】大学や指導教授の探し方、連絡方法について留学希望者(文系)の質問に答える

ボンジュール、パリマセのたーしーです。先日、「フランスの大学に一度全て落ちたけど執念で大学入学を実現した」というパリマセの記事を読んでくれた方が、Master 1 課程への留学について相談してくれました。英語圏の留学と比較すると、フランス留学に関する情報はまだまだ少ないと思います。そのため、留学候補となる大学の調べ方や、教授へのメール、留学のための奨学金について、質問をもとにまとめてみました。

1,大学の調べ方、指導教授の探し方について

質問者
質問者
大学の情報はウェブサイトを見る以外に方法はありますか? またいくつか候補はあるものの、サイトをどれだけみても、どこがいいのか決めれていません。おふたりはどのように大学を決定されたのでしょうか?  また将来的には博士号をフランスで取得し、国際機関で働きたいと考えています。特に社会学的なアプローチを取りたいのですが、教授をどのように探していけば良いでしょうか?
志望大学を決めるためには(1)自分の専門としたい学問ができる大学か(2)指導をお願いしたい先生がいるか、の2つで考えてみるといいかもしれません。
たーしー
たーしー

この2つの軸について少し補足説明しておきます。

(1)自分の専門としたい学問ができる大学か

パリ、リヨン、ボルドー、ストラスブールといった具合に候補の都市を選びつつ、(1)自分の専門としたい学問ができる大学なのか考えていくといいと思います。たとえば、社会学をやりたいなら社会学研究が盛んな大学、国際関係学をやりたいなら国際関係学研究が盛んな大学、という候補を絞っていくわけです。実際、ほーしーの場合、L1からのスタートだったため、パリで、自分のやりたい学問(歴史学)ができる大学という基準で大学を選びました。

ただし、それだけでは志望大学を絞り込むのに不十分かもしれません。なぜなら、たとえば文学をやりたい場合、フランス中の多くの大学が文学部をもっており、多かれ少なかれ研究が行われているからです(もちろん文学の中でも得手不得手があるのでしょうが)

(2)指導をお願いしたい先生がその大学にいるか

ですのでその場合、(2)指導をお願いしたい先生がいるかどうかが重要になります

たとえばマスター2課程か博士課程での留学を目指していた当時の私の場合、リヨンかパリの大学に指導をお願いしたい教授がいました。その教授は、自分の関心に沿った論文や研究書を読むなかで、この方に指導をお願いしたいと思えるようになった先生でした。このように、自分の研究となるテーマの中で名前が出てくる先生がいるかどうかを大学選びの基準にしてもいいかもしれません。

はじめは日本語やその他の言語からスタートしてもいいでしょう。参考文献や引用に挙げられているフランスの先生の名前をメモし、その先生の論文・研究書を読み、その先生が名前を挙げている別の先生の名前をメモし、その別の先生の論文・研究書を読み……と繰り返していく中で、どんどん自分の関心と指導をお願いしたい先生のギャップが埋められてくることと思います

いざ留学してから周りの人たちをみてみても、自分の研究と関心の似てそうな教授にコンタクトしてみるというのはスタンダードなやり方なのかなと思います。「なぜその先生か」というのは受け入れ先の説得や奨学金の試験等さまざまな局面にかかわってきますしね。

2,指導をお願いしたい大学の先生とのコンタクトについて

質問者
質問者
コネがない中でどのようにコンタクトを取っていけばいいのかがわからず、大学の教授を見つけてコンタクトを取るにまでいたっていません。何かアドバイスありますか?

上述したように論文や研究所を読む中で指導教授を絞った後、私は最終的にお願いすることになる先生にメールしました。
たーしー
たーしー

メールを書いて送ってみる

私の場合いちばんシンプルに(?)、指導をお願いしたい先生にメールをしました。メールアドレスはだいたい大学のサイトに書いているので、探すのはそんなに難しくないでしょう。その時の経験については以下のブログに書いています。

メール以外にも、Facebookや個人ホームページを経由したり、LinkedIn からコンタクトするというのもありえるようです。

日本のフランス留学経験者に相談してみる

また、忘れてならないのは、日本にはフランス留学を経験された先生がたくさんいるということです。自分の所属する日本の大学にフランス語関係の学部、講義がある場合、高確率でフランスに滞在した経験がある先生がいるはずです。あるいは日本に教えに来てくれているフランコフォンの先生がいらっしゃる場合もあるでしょう。

まずはそういう先生方に、自分が留学したいということを思い切って相談してみるのもひとつの手でしょう。すると、ツテのあるフランコフォンの先生(あるいはその先生の知り合い等)経由で指導教授を紹介してくれるなんてこともありえるかもしれません。

3,フランス留学のための奨学金について

質問者
質問者
何かしらの奨学金がないと留学は難しいと考えているので、国費留学生として受かることが留学に近づく一歩だと思っています。その他にも奨学金には応募していく予定ですが、留学前に金銭面での不安などはありましたか?
正直に申し上げて不安しかありませんでしたし、私も奨学金なしには絶対に留学できなかったと思います。
たーしー
たーしー

お金の悩みは多くの学生の悩み

お金の問題は留学中につきまとう大きな悩みのひとつだと思います。私の場合、運良くフランス政府給費留学生になれなければ、フランスに来ることすら叶わなかったと思います。その後も色々な機会に恵まれてこうしてまだフランスで勉強できているのは、本当にたくさんの方々の支えのおかげです。奨学金の探し方については以下のブログで紹介しています。

もっとも今は、再びお金の問題に悩まされているのですが(苦笑) ただこれは自分だけの悩みではないので、いろいろな友人たちと励まし合いながら、悔しさをバネに勉強を頑張るしかないですね!!!!

そもそも今の研究テーマと全然違うことを学部で勉強していた+卒業後サラリーマンをしていたという、周りの人とやや異なる経歴があるので、金銭面ふくめてたくさんのことを悩んできました。このあたりの気持ちは以下のブログに書いているのでぜひ読んでみてください。

大学・指導教授の探し方についてのフランス留学希望者(文系)の質問に答える まとめ

いかがだったでしょうか。フランスに留学して大学・大学院に進学することは小さなイベントではないはずです。いろいろな悩みが出てきて当然でしょう。事実、私もさまざまなことに頭を悩まし、たくさんの方々にサポートしてもらいました。

フランスに対する関心がどんどんと低くなっているなか、フランスの文化や言葉に惹かれる方がもっと増えてくれたらいいのになと思っています。この状況に微力だとしても貢献できたらと運営しているのがパリパリマセマセのブログです。

ですので、留学に関して何かわからないことがあれば遠慮なく言ってくださいね。私たちにできることでしたら、お答えしますので 🙂