チョコレートで知るフランス菓子の歴史(3)〜アステカからヨーロッパへ
- 2017/02/08
- お菓子史
↓↓↓前回の記事はこちらから↓↓↓
ショコラの歴史についてです。
チョコレート好きの方ならご存知の方も多いかもしれません。
カカオの木の原産地は中央アメリカ大陸とされ、紀元前2000年頃から栽培は始まりました。
先住民族、現メキシコのアステカ文明では、カカオを炒って砕き、お湯に溶かして、まるでコーヒーの様にチョコレートを飲んでいました。
1737年にスウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネが学名をテオブロマ~theobroma(ギリシア・ラテン語で神の食べ物)とつけたように、アステカの人々にとってカカオの木は、神が育てた木であり、その木からできたこの魔法の飲み物には催淫性があると信じられていました。その為、貴族間で嗜好品として珍重されるほか、戦いに出る前の兵士たちの精力剤として使われていたといいます。
チョコレート飲料といえば、現代ではココアやショコラショーなどを想像しますが、当時は、このカカオ豆製コーヒーのような飲み物に、蜂蜜やバニラだけでなく、麝香や唐辛子、ときにはトウモロコシの粉などを混ぜていたというから驚きです。
また、1519年にアステカを侵略した、スペイン人のコルテス軍も、ワインを切らしていたため、これを飲んだといいます。そしてもちろん、コルテスがヨーロッパにチョコレートを持ち帰りました。少し意外に思うかもしれませんが、ヨーロッパにおけるチョコレートの先駆者はスペイン人なのです。今でもスペインには有名なショコラトリーがいくつかありますね。表参道や丸の内に店舗を構える“カカオサンパカ”や、最近では“ブボ”がこれまた表参道に上陸し、話題になっています。
ショコラの歴史は書くと長くなってしまうので、すこしずつ更新していきたいと思います・・・
気長にお付き合いください。
パリの“メゾン・ジョルジュ・ラルニコル”
ショコラでできたノートルダム大聖堂
【お菓子の歴史 おすすめ記事はこちら】
お菓子の歴史にまつわるおすすめ記事をセレクトしました。
- 「劣悪な紅茶 ミルクティー」① 茶(フランスのお菓子と歴史)
- チョコレートで知るフランス菓子の歴史(3)〜アステカからヨーロッパへ
- パックとは?イースターとは?〜フランスのお菓子と歴史
- 「ノルウェー風オムレツ ~オムレットノルヴェジエンヌ~」(フランスのお菓子と歴史)
- 「ガトードサヴォワ~中世から伝わるお菓子」(フランスのお菓子と歴史)
- 南仏「カリソン」の意味とその歴史。南フランスの香りがするカリソン・デクス 。
- 「パリ、ブルダルー通りのタルト 」~Tarte Bourdaloue~(フランスのお菓子と歴史)
- 「クレメ・ダンジュ~神々のご馳走」(フランスのお菓子と歴史)
- ナヴェットの意味とその歴史。南フランスに漂着した小舟のお菓子。
- 【1分でわかる】プティフールの意味とその歴史。オススメのお店も紹介。
などなど… 記事はたくさんあるので、カテゴリ「お菓子史」からチェックしてみてください♪ またワーホリを目指すパティシエ向けのフランス語レッスンも行っています。
- 前の記事
チョコレートで知るフランス菓子の歴史(2)〜サロン・ド・ショコラに参戦 2017.02.04
- 次の記事
チョコレートで知るフランス菓子の歴史(4)〜チョコと伝説のケツァルコアトル 2017.02.10
[…] チョコレートで知るフランス菓子の歴史(3)〜アステカからヨーロッパへ […]