【コロナ】フランスの大学による1ユーロ食料支援がハンパじゃなかった
- 2021/04/10
- フランス生活
ボンジュール、パリパリマセマセのたーしーです。タイトル通りですが、フランスの大学による1ユーロ食料支援がハンパじゃなかったのでブログ記事にしました。
コロナ禍におけるフランスの政府・大学による困難な状況にある学生支援は日本でもニュースになっているでしょうか。1ユーロで食べられる学食(2回/日)は、日本でも報道されていたようです。その他にも、パリ市や公的機関CROUS(地方学生・生徒生活センター)による食料品支援も行われています。
今回は大学による学生のための食糧支援企画についての記事となります。
パリ第8大学(Université Paris VIII、通称サン・ドニ大学)による学生のための食糧支援企画
食糧支援企画の概要
今回の企画は、パリ第8大学(通称サン・ドニ大学)にて食料品および衛生用品の配布が行われるというものでした。届いたメールに配布予定のものとして記載されていたのは以下の3つ。
- 食料品(果物、野菜含む)
- 新型コロナウイルス対策キット(マスク、アルコール消毒ジェル)
- 衛生用品(シャンプー、石鹸等)
具体的にはどんなものがもらえるのか、この時点ではわかりませんでした。しかし内容がどうであれ1ユーロなのは助かります。せっかくなので頼ってみようと、もらいに行くことに決めたのでした。
支援物を受け取るには事前登録が必要なので、任意の時間を指定し登録を済ましておきます。その際、ネットで事前に1ユーロを払うか、現地で支払いするかを選びます。
またこのパリ第8大学による食料品支援企画は、Les Z’anonymes Solidaires Saint-Ouen というアソシエーションの協力の下で行われているとのことでした。このアソシエーションは、主に困難な状況にある家族を対象に食糧支援をするという目的を持った団体です。また、配布にかかわるボランティアを募集中とのことです。フェイスブックページが出てきたので、パリ近郊在住で興味のある方はぜひチェックしてみてください(https://www.facebook.com/leszanonymessolidairessaintouen/)。
実際に受け取ってみた
そして本日2021年4月9日、ほーしーが支援物資を受け取ってきてくれました。
あらじかめ指定していた受け取り時間は15時〜16時の間でしたが、到着したのが15時55分。結構行列ができていたようです。
待つこと10分。ようやく自分の番に。
とのことで一安心。その場での支払いを選択していたので、まずはそれを済まします。
すると、手作りの小さな冊子をもらえました。後で中を開いてみると、もらった食料品で作れるレシピ集が書かれていました! ハンドメイドなこともあいまって、こんなに親切な心遣いに心打たれます。
支払いを済ませたら、1クラス分程度の大きさの教室に入ります。もちろんアルコール消毒も忘れずに。衛生管理は徹底しています。
教室にはテーブルが並んでいて、各セクション毎に物資を受けとり出口に向かう方式。バイキング、フランスの学生経験のある方はCROUSの食堂のような形式といえばわかりやすいでしょうか。
ひとつのセクションに、担当者がひとりいるので、まずはボンジュールと挨拶。それから
という具合に、自分の好みの食料品を選びながら順順に受け取っていけます。
教室の最後には、衛生のセクションがあります。そこでは男性は髭剃り、女性は生理用品をもらえるようです。
出口の外には、”Pour le trajet !” と言いながら、好きなマドレーヌとジュース(フルーツジュース、コーラ等たくさん種類がある)まで用意されていたとのこと。
とほーしーは振り返っていました。
フランスの大学による食料支援がハンパじゃなかった
1ユーロとは思えない食料品の数
夕刻。家に帰るやいなや一通のメールが私のケータイに届きました。
荷物を運ぶために駅に向かった私。合流し、実際に袋を持ってみるとずっしりとした重みが。だいたい10キロくらいしたのではないでしょうか。
実際にもらったものを見てみましょう。まずは写真をどうぞ。
これで1ユーロ(約130円)です!!!!!!!!!
中身をリストにしてみるとだいたいこんな感じでした。
- パスタ……2箱
- お米……1袋
- ビスケット類……2箱
- チョコクロワッサン……1袋
- インスタントラーメン……1袋
- フルーツジュース……1本
- 紅茶……1箱
- ボディーソープ……1つ
- シャンプー……1つ
- 石鹸……1つ
- 歯磨き粉……1本
- トマト缶……1つ
- ツナ缶……1つ
- マスク……いくつか
- 髭剃り……1つ
etc.
驚きなのが、もらえたものは消費期限の近いもの(あるいは切れたもの)ではないということ。
余談ですが、フランスには Too Good To Go という、食料品廃棄対策(フランス語だと anti-gaspi)を推進するアプリがあります。いわゆる「もったいない」運動のようなものです。私たちはこのアプリをしばしば使うのですが、基本的に消費期限が当日中か、ごく稀に少し過ぎたものが含まれています。アンチ・ガスピだから当然です。
しかし、今回フランスの大学から支援してもらった食料品はぜんぜんそんなことありませんでした。上述した品々に加え、りんご、じゃがいも、にんじん、たまねぎといった青果も含まれていたのですが、まったく傷んでいませんでした。もちろん今回のパリ第8大学の企画はアンチ・ガスピとは無関係なので当然なのですが、心のどこかでそういう食料品がもらえると考えていた私は、この点に驚いてしまいました。
いずれにせよ、1ユーロでこんなにも大量の製品をいただけて大変助かりました。
フランスの大学による1ユーロ食料支援がハンパじゃなかった まとめ
以上、簡単な感想ですが、フランスの大学による1ユーロ食料支援について書いてみました。
すべての大学で行われているかはわかりませんし、行われていても内容は異なると思いますが、今回のような内容だとかなり助かります。私の所属する大学でもこのような支援をやっているとメールをもらうことがあるので、今度利用するかどうか検討してみたいです。
コロナ禍の続くなかなか苦しい現状ですが、いろいろな人たちと支え合いながら、なんとか生き延びていきたいです。それから自分にももっとなにかできることはないだろうか、あらためて考えて行動していこうと思います。
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