【失敗談】ヴェルサイユ宮殿を最大限楽しむための注意

【失敗談】ヴェルサイユ宮殿を最大限楽しむための注意

Bonjour à tous! ほーしーです!フランスはすでに観光シーズン!ヴェルサイユ宮殿年会員の私たちが、実際にヴェルサイユ宮殿で働くスタッフの方から伺った、日本人観光客がよくする失敗をふくめ、ヴェルサイユ宮殿に行く前に絶対知っておきたい3つのことを紹介します! これからヴェルサイユ訪問を考えている方々は、前回たーしーが書いた記事“パリ、ヴェルサイユ宮殿に行く際に絶対やるべき3つのこと”とともに必見です!!!

確認しよう!チケットの種類

以下はヴェルサイユ宮殿の公式HPの料金プラン表を翻訳したものです。

 宮殿トリアノン庭園
(水と音楽のショー開催期間)
庭園(ショー開催期間外)馬車の回廊通常価格割引価格(※割引条件表下記載)
一日パス
(全領域入場可)
無料無料20€/27€(庭園のショー開催時)
二日間パス
(全領域入場可)
25€/30€(庭園のショー開催時)
宮殿チケット ※ショー開催期間の庭園は入場不可18€13€(現地販売)
トリアノンチケット ※ショー開催期間の庭園は入場不可12€8€(現地販売)
大噴水と音楽の庭園
  9.5€(前売券のみ)8€
音楽の庭園
(噴水なし)
  8.5€(前売券のみ)7.5€
年間パス
(全領域入場可)
55€シングル  90€ペア 
無料18歳以下(EU以外)26歳以下(EU内)0歳~5歳

割引対象者

  • Musée des Beaux-Arts d’Arras のチケットをお持ちの方 
  • 国立美術館の年会員の方(Amis des musées nationaux)
  • 大人数家族割引適用証明をお持ちの方(フランス)
  • Chèques-Vacances をお持ちの方(フランス公的補助)

割引対象になるのは簡単なことではありませんが、もし“Amis du Louvre” など国立美術館の年間パスポートをお持ちの方は割引価格で宮殿のみ、もしくはトリアノンのみのチケットを購入することができます。

日本語サイトでの事前予約でらくらく入場

ヴェルサイユ宮殿は入場までに非常に時間がかかる(列に並ぶ)ことで有名なのでチケットを事前予約しておくと良いでしょう。チケットの予約は公式サイトからできますが、フランス語か英語しか対応していません。対して、以下の Voyagin という楽天グループ会社のサイトからは日本語で予約ができるので外国語サイトが不安な方には確かでオススメです。

Voyagin のウェブサイトはこちらから

前売券は当日券購入の列に並ぶことなく直接ヴェルサイユ宮殿に入場できる上、トリアノン離宮への入場も可能なので魅力的です。

庭園の入場の際の注意

ヴェルサイユの庭園を楽しみたいと考えているのなら庭園のシーズンオフを知ることが重要です! 上の表にもあるように、 庭園はシーズンオフで入場無料の時期と、繁忙期の入場料が必要な時期があります。

シーズンオフの庭園

何よりも入場料がかからないのが魅力です。また非観光シーズンに人気のない積雪の庭園はなんとも贅沢な光景でしょう。しかし、気を付けなければならないのは、シーズンオフの庭園では見られないものが多くあることです。貴重な彫刻には風化防止のためカバーがかけらけれ、噴水からは水が上がりません。またルイ14世のがつくらせた見事なボスケ(技巧を凝らした植え込み)の一部も閉鎖されます。

観光客がよくするミュージアムパスの失敗

ミュージアムパスで庭園に入れる?

答えは Oui とNonです。ミュージアムパスは通常、宮殿、庭園、トリアノンを含む全領域にアクセス可能ですが、“大噴水と音楽の庭園”  jours de Grandes Eaux et de Jardins Musicauxの開催日を除く、と公式HPに注意書きがあります。たぶんこれはいくつかのヴェルサイユ宮殿に関する情報ブログが、ミュージアムパスをお勧めしているのにも関わらず、この重要な情報が抜けているせいだと思われます。そして、このことを知らずに現地で突然庭園へのアクセス不可を言い渡され、納得できない日本人観光客がたびたびいる為、毎回説明していると、遅延している電車を待っている間に知り合った、ヴェルサイユ宮殿で実際に働くスタッフの女性が教えてくれました(^^; なのでミュージアムパスを使ってヴェルサイユ訪問を考えている方は、この開催期間に注意しなければなりません!必要であれば、別売りの 大噴水と音楽の庭園ショー チケット(Billet Grandes Eaux Musicales)を購入しましょう。

大噴水と音楽の庭園ショー(Grandes Eaux Musicales)とは

ヴェルサイユ宮殿と水

ヴェルサイユ宮殿の一つの見どころは広大なフランス式庭園に配置された、55のため池と噴水です。大小様々な噴水には、それぞれ神話になぞらえた王権を象徴するメッセージが隠されています。17世紀、丘の上に位置するヴェルサイユ宮殿に離れた川から大量の水を集めることは至難の業で、35㎞離れたセーヌ河から引いた大量の水は権力の象徴、ルイ14世の絶対的な力を訪れる者たちに知らしめました。またその水力システムは現在も健在で、蜘蛛の巣のように張り巡らされ噴水下の配管は、17世紀の当時のものです。そしてこの大噴水をルイ14世時代の荘厳なバロック音楽とともに楽しむことができるのが一年の中で限られた、“大噴水と音楽の庭園ショー(Grandes Eaux Musicales)”の開催期間だけなのです。

大噴水と音楽の祭典(Grandes Eaux Musicales)開催期間

2019年のGrandes Eaux Musicalesの開催は4月6日から10月27日の土日と、いくつかの祝日(8月15日木曜)。

見どころ

いくらスピード観光でも、せっかくの見どころを素通りしては勿体ありません!ここでいくつかの見どころを紹介(^^)/

Bassin de Latone(ラトンの噴水)

この噴水は宮殿を出てすぐ、庭園の中心にあるので見つけやすいのも特徴です。中心の像はギリシャ神話のアポロンとディアンヌとその母ラトン。この噴水は幼子を2人抱き、喉の渇きから助けを求めるラトンに応じなかった民衆を、神様が天罰を与えてカエルにするというシーンを表しているのですが、実はこれはルイ14世がまだ幼かったころに起きた“フロンドの乱”に重ねることができ、アポロン=ルイ14世、ラトン=ルイ14世の母アンヌ、カエルに変えられた民衆=反乱した貴族、民衆を象徴しているのです。つまりこの噴水には、王に逆らうものは許さないという強いメッセージが込められています。

Bosquet du théâtre d’eau(水の舞台のボスケ)

出典 ヴェルサイユ公式ホームページ

このボスケ(植え込みに囲まれた小庭園)は17世紀にルイ14世のおかかえ庭園設計士ルノートルによって作られましたが、その後ルイ16世の時代に解体、そして近年コンテンポラリーアーティストによってバロックと近代が融合した新しい場所として生まれ変わりました。ダンスの名手としても名高かった、ルイ14世のコレグラフィー(振付)の軌跡を表した黄金のオブジェから出る噴水と、バロック音楽のリズムの共演は必見です!

Bosquet de la Salle de Bal (バレエ広場のボスケ)

出典 ヴェルサイユ公式ホームページ

ヴェルサイユ宮殿最初の庭園設計士、ルノートル最後の作品にあたるこのボスケは別名Bosquet des Rocailles(ロカイユのボスケ)とも言われ、ロカイユというのは庭園も岸壁などを飾る小石や貝殻という意味で、これがのちにルイ15世の時代に流行した“ロココ様式”のもとになります。なぜこのボスケにロカイユの名前がついているかというと、それは階段状になった滝状の噴水がロカイユで飾られているからです。そしてその滝を舞台装飾のようにして中央にはバレエの舞台がおかれました。太陽王ルイ14世みずから貴族たちを観客に、ここで演目を披露したのは言うまでもありません。

まとめ

ここで紹介した見どころはほんの一部!旅行の際は時間がなくて一日まるまるヴェルサイユ宮殿に時間を割けない方も少なくないと思います!この記事がそんな時にひとつでも皆さんの旅のお役に立てれば幸いです!!それでは!