フランスの病院の払い戻しに関する覚書

私は、持病の定期検診のために何ヶ月かに一度医者にかかり、かつよく薬局に行きます。「フランスは病院も薬局も100%保険料で補えるので、実質的に診察代と薬代は無料」というような話をよく耳にしますが、自分の場合、どうしても100%アシュランス・マラディとミュチュエルで負担できていると思えなかったので、いまいち払い戻しの制度を理解していなかったので改めて調べてみました。

間違いがあった場合、指摘してくださったらありがたいです。(日本語のサイトだったら次のサイトが参考になりました。 https://www.parisettoi.fr/topics/32/

病院の払い戻しについて

社会保険機関提携病院の場合(例.一般的なジェネラリスト)

社会保険機関提携病院 hôpital conventionné とは、例えば一般的なジェネラリストのお医者さんのいる病院のことだと思います。したがって、風邪の診療等でかかる場合が多いでしょう。

この場合、病院でいったん立替払いをし、後に払い戻しを受けます。支払総額と払い戻し基本額 Base de rembousement はイコールのはずです。しかし、そこから社会保険の補償率 70 % が適応されるでしょう。

たとえば、25ユーロ立替えていた場合は、25*70%= 17.50 ユーロが払い戻し額になります。

ただし、現行制度では Participation forfaitaire というのがそこから引かれます。これは医者による診療や医療行為を受け、かつ18歳以上だった場合に 1 ユーロ引きますよ〜という制度です。したがって、先の例ですと、17.50-1=16.50ユーロが最終的な払い戻し額になるのです。差額はミュチュエルが支払ってくれます。

社会保険機関非提携病院の場合(例.アメリカンホスピタル)

上記に対して、社会保険機関非提携病院 hôpital non conventionné というのもあります。パリだと、例えばアメリカンホスピタルがそうです。日本人でかかる人も多いかもしれません。

「非提携」だからといって払い戻しがないというわけではありません。アメリカンホスピタルのウェブサイトを確認すると「社会保険機関提携病院での入院(にかかる費用)の8割程度で払い戻し」されると書いています(https://www.american-hospital.org/fr/hopital-americain-de-paris/questions-frequentes.html)。想像ですが、この8割程度というのが入院だけでなく、アメリカンホスピタルでの診察にも適応されているのではないかと。

これによって何が変わるのかと言うと、払い戻し基本額 Base de rembousement が変わります。先の例だと、診察代25ユーロに対して払い戻し基本額も25ユーロだったのですが、非提携病院の場合、それが満額にいくとは限りません。たとえば、50ユーロの診察代を立替えていたとしても、払い戻し基本額は25ユーロになることもあります(これはCPAMの判断次第か?)。この場合、そこから社会保険の補償率 70 % が適応され、さらに Participation forfaitaire が1ユーロかかるので、最終的な払い戻し額は18ユーロほどになります。

薬局での払い戻しについて

薬局の場合、Tiers Payant(第三者支払い)と呼ばれるサービスになることが多いため、処方箋があれば、カルト・ヴィタルをみせるだけで薬を買うことができます。

ただし、franchise médicale という制度があり、これが薬の箱や発送にかかる費用(その他、血液検査や看護師さんの稼働?)として請求されます(年間最大50ユーロ。また次のサイトを確認すること https://www.ameli.fr/assure/remboursements/reste-charge/franchises-participations-forfaitaires)。franchise médicale は次回の払い戻しの際に差し引かれます。

したがって、この franchise médicale がたくさん重なる場合、払い戻し額が限りなくゼロに近づくことになるでしょう。たとえば毎月、箱入りの薬を取り寄せ購入している場合はそれだけ franchise médicale がかかるため、払い戻し額は低くなると言えます。

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たーしー

パリの大学で20世紀フランス文学(特に前衛詩)を研究しているクマ。フランスの時事、大学、奨学金、文学、レストランについての情報を中心にお届け。