【フランス語】« paraître » と « sembler » はどう区別できるのか
- 2021/01/05
- フランス語勉強
Bonjour ! パリパリマセマセのたーしーです。
フランス語を使って生活する中で、私が強く意識しているのが正しい言葉を使うことです! ……なんて、とりわけ意外なことでもないでしょうが(笑)
でも本当に、語彙の選択というのはとても重要です。母国語、つまり日本語で読んだり話したりしていても微妙なニュアンスに「アレ?」と思うことがあるでしょう。いわんや、外国語ならいくら注意してもし過ぎだということはありません。私も少しでも自然で、かつ美しい言い回しができるように日々努力しています。
ということで、このブログで、似ていたり紛らわしかったりする表現や単語を少しでもまとめていければと思います。今日は、« paraître » と « sembler » の違いについて考えてみます。どちらも「〜のようだ」という風に訳され、 « avoir l’air » の同義語であると言えますが……。
« paraître » の場合
« paraître » は、 « apparaître » と似ていることからもわかるように、「現れている」イメージがあります。そのため、「〜〔が現れている〕ように見える」(ちょっと硬く言えば、顕現している manifester )という風に使われます。したがって、この動詞は主観的な判断というより、そのように見える現実を表します。
« paraître » を使った例文
Elle me paraît bien triste.
彼女は悲しんでいるように見える。
この場合、彼女が実際に悲しんでいるようだ(そういう風に見える)ということになります。言い換えれば、彼女が悲しさをこちらに見せている(提示している)、というのがポイント。
« sembler » の場合
« sembler » は、似ている言葉として « ressembler » があります。「似ている」と判断するのは自分=主体なわけです。したがって、上記の« paraître » と比べて、主観的な部分や議論の余地のある印象を表していると言えます。
« sembler » を使った例文
Elle me semble bien triste.
彼女は悲しんでいるように思われる。
この場合、彼女は悲しんでいるようだ(と私は思うけど、それは私が思うだけで不確かである)というニュアンスになります。したがって、彼女は悲しさをこちらに提示しているというわけではありません。
« Il paraît que » と « Il semble que » 「〜のように思われる」の場合
que 以降の従属節(proposition subordonnée)を「〜のように思われる」と訳される Il paraît que と Il semble que ですが、上記のニュアンスを踏まえると次のように言えます。
- « Il paraît que » は、うわさとか個人的に思っている以上のことを言うときに使われやすい。
- « Il semble que » は、個人的な意見を言う時に使われやすい。
« paraître » と « sembler » の違いまとめ
以上のように、« paraître » と « sembler » の違いは、実際にそれがあらわれているのか、あるいは自分がそう思うのかという違いになるでしょう。こういう日本語で考えると少し紛らわしい単語や表現をきちんと区別してフランス語話者とコミュニケーションできたら嬉しいですね 🙂
自分の勉強にもなるので、パリパリマセマセのブログでもコーナーにしていければと思います!
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